第5話 建物を便利に長く使えるという健康

シリーズ「健康住宅の基本」全13話  no.5

建物の寿命を考える時、腐って使えなくなるというイメージが真っ先に頭に浮かぶが、それ以上に大きな要素を占めているのが、使い勝手が悪すぎる、暮らすのに極めて不便だという毎日の生活に関わることだ。 

立地条件からくる要素もあるが、ここでは建物そのものからくる要因を探ってみたい。 

昔の民家や農家などが、100年以上にわたって長く使われてきたのはなぜなのだろうか。 

家を継ぐという伝統文化から我慢して使っていた事もあるだろうが、それにしても何か使われていた理由があるだろう。 

一つは、一般的に今よりも家が広かった。次に、間取りに融通性があった。個室文化ではなく、空間が引き戸で仕切られる、いわゆる「田の字」の間取りであったため、プライバシーの確保は難しいが、使いまわしは容易であり、家族の人数の変化や世代交代に追随しやすかったという事が考えられる。 

こうした昔の家は、風通しがよく、夏は涼しさも得られ湿気もこもりにくく健康的であったが、冬はとても寒く現代人には耐えがたいものであった。 

建物も気密性はなく隙間風だらけで、空間も広かったので部屋全体を温める暖房は発達することはなく、囲炉裏やこたつなど局所を温める採暖であった。 

今では、プライバシーを優先して個室に、個室は暖房が効き易く冬の暖かさを得られることにつながった。そして、壁の中には断熱材、木の建具からアルミサッシ、石場建てという基礎はコンクリートの布基礎となり風通しは極めて悪くなった。 

やがて気密性と断熱性の高い家となり、何LDKといわれる個室中心プランになった。冬は相当に暖かくなったが、逆に風通しは悪くなり夏はクーラーなしでは辛く、建物への湿気の害も壁の中など見えない所で進行する危険性をはらんでしまった。 

個室でプライバシーは得られるようになった反面、家族のふれあいは少なくなり、同時に、家族の人数の変化などに柔軟に対応する事が出来なくなり、時間と共に使われなくなってしまう部屋が多くなるなど、空間に無駄が多くなり、暮らすのにも不便な家になってしまった。 

日本人にとって家は精神的にも大きな財産なので、こうした現況はとてももったいないことだ。100年に亘って家を使い続ける、そうしたかつての伝統を取り戻すには、昔の家の良さと現代の家の良さを両立させる事が必要であろう。 

一言でいえば、夏は涼しく、冬は暖か、同時に風通しもよく湿気に強く腐りにくい。間取りも柔軟性があり時間の変化に耐えられ、プライバシーの確保もできる、そうした住宅であれば、使いまわしも楽になり耐久性の長い健康な家になるのであろう。 

お客様の声

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