まず触れたいのが、本来住まいの中にあってはならない「臭い」だ。現在の一般的な家づくりやリフォームでは、このあってはならない論外な臭いに包まれてしまうという恐ろしい事態になっている。
家づくりやリフォームに使われる建材にその臭いの原因物質が存在している。たとえば、集成木材、合板、壁紙、塗り壁、接着剤、ペイント、キッチン、家具などすべての材料に及んでいる。これでは家全体が臭いで一杯になってしまっても当然だ。
しかもその「臭い」は不快で健康に悪い影響がある。こんな論外な家づくりやリフォームが蔓延している悲しい現実だ。
家づくりやリフォームを検討されている方はもうお分かりであろう。シロアリ駆除剤をはじめとする防虫剤、建材や接着剤に含まれるホルムアルデヒドなどの化学物質がその大本だ。
最近ではF☆☆☆☆と言ってホルムアルデヒドはとても微量ですよ、F☆☆☆☆はお上から認定された健康建材ですよ。だから安心ですよと、大手を振って住まい全体を「臭い」で包み込んで知らん顔をしている。
F☆☆☆☆はフォースターと読む。スターが四つもある素晴らしい商品ということらしい。本当は☆☆☆☆は★★★★の方がいいと思いますがいかがでしょうか。
さらに怖いのはホルムアルデヒド以外に化学物質を使用していたとしても、それは表示義務がないのでわからないという現実だ。
「臭い」を消す化学物質もあるので、自分の臭覚に頼ってもごまかされてしまう危険性が高い。
かつて建材に大量に使われたアスベストのように、作り手に安くて便利なもので甚大な健康被害をもたらす物は結構ある。それが何かわからないまま、しかも添加されているという表示もないのだから、人工的な建材の怖さはなくなりようもない。
この論外な臭い建材は、使わないのが前提だ。使わないで家づくりはできる。リフォームもできる。
臭い建材を使用していなくても、あるいは何十年も経過して建材の臭いが抜けていても、住まいの中暮らしには臭いが存在する。
次回からは、これを前提として「住まいと臭い」のテーマを少し続けてみたい。