「イマドキの二世帯住宅」第10話  決別もある

別れは辛いもので避けたいものだが、人間関係は別れてうまくいくこともある。 

二世帯住宅での暮らしではうまくいかなかったものが、世帯を別にしてうまくいく事は不思議なことではない。「別れて」という言葉を「離れて」という言葉に置き換えれば、より分かりやすいかも知れない。「別れて暮らす」と「離れて暮らす」では言葉の雰囲気や強弱が違いそうだ。 

距離を置くということはマイナス面よりもプラスに働くことが多そうだ。どうにもならない時は別れになるだろうがその前に距離を置くということで解決されることは少なくない。 

人間は誰しも必ず別れが来る。死という現実からは逃れることはできない。 

だから後悔しないように「思いっきり生きよう」とは良く言われることだが、二世帯住宅の暮らしで「思いっきり」と言われても困惑される方も多いであろう。 

ストレスをため込んで自分にも相手にも悪い影響を与える、そこから抜け切れずにもっとひどい状況になってしまう。二世帯住宅での暮らしは、ややもすると、そんな悪循環に陥ることも少なくはない。 

二世帯住宅であろうがなかろうが、暮らしは日常の時間の流れの中にある。普通は淡々と流れ、時にうれしかったり悲しかったり怒ったりイライラしたり落ち込んだりと波風が立つ。そんな繰り返しが日常生活だ。 

日常生活が充実していればそれは最高の人生と言えるだろう。なぜならばそれは結構難しいことだから。ある瞬間ある時間は満たされていても、それが死ぬまで継続することは極めて困難なことであろう。 

家族という存在も同じだ。家族がいるからこそ充実することも事実だが、家族という存在が重くのしかかりめげそうになることも少なくはない。それは親の立場でも子供の立場でも変わらないであろう。 

普通はそんなことを考えたり感じたりしないで流れていくのが日常生活だが、時折、何かの拍子で、ふっと真剣さを飛び越え深刻な気持ちに陥ってしまうこともある。 

二世帯住宅は、親子という軋轢も毎日の暮らしの中に身近に存在しているので、時に厄介なことにもなる。お互いに気持ちの整理がつけば、そうしたことは乗り越えて何事もなかった如く、日常が進んでいくが、二世帯住宅のようにお互いがあまりに身近に存在していると、それがなかなかできないで泥沼にはまってしまう恐れもある。 

こんな時こそ「思い切って」、離れて暮らすという選択が生きるかもしれない。別れは後向きの選択ではなく前向きの歩みであることも多い。 

二世帯住宅もつくり方そして暮らし方のルールで「つかず離れず」の距離感がとても重要なのだろう。上手な別れの演出も必要なのかも知れない。 

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