木、気日本の「き」の家

木、気、日本の「き」の家

建築的手法の第一は、日本の「き」の家です。


「き」は、木材の「木」と気質や気持ちそして気候などの「気」の意味です。
日本の気候風土そして日本人の気質にあった国産材の木の家、といった複合的意味合いを、 日本の「き」の家と表現しました。


文明が発達したと言っても、いまだ気候をコントロールするには至ってはいません。気候は 私たちの都合に合わせてはくれませんから、私たち人間が気候に合わせなければ、といった状 況は太古から変わってはいないのです。しかも、人類は気候風土を住みにくい危険なものに変 えてしまったのですから皮肉なものです。


また世界中が温暖化していると言っても、国や地域による差は大変なものですから、自分の 住んでいる場所の気候風土を最重要視するのは当然のことでしょう。場所によって家づくは異なって当然なのです。

人間の気質も同様です。感情の現わし方、男女のあり方、家族関係、隣人関係など、国によっ て大きく違います。気質が違えば生活の仕方も違ってきます。生活の原則が違えば、間取りな ど設計が異なって当たり前です。世界中一律のプランや建て方なんてあり得ないのです。


現代の日本では、そんな当たり前を無視した同一化を、家づくりにも当てはめようとしています。その結果は、温暖化などやがて気候風土の一層の悪化という悪循環になっていくでしょう。


プレバブ化、パネル化、ツーバイフォー、輸入住宅あろうことか鉄板の家など、その最たるものだと思われませんか。工業化産業による工業化産業の利益のみを追求した最悪の家づくりとしか思えません。

日本の国土での家づくり。


日本の気候風土そして日本人の気質、生活習慣など真剣にとらえれば、「木」の家という答えは何ら疑問の余地はありません。間取りや設計も、その「木」を生かす手法で、と考えるのは当然の帰結でしょう。現在の日本の家づくりが、こうした根幹から大きく外れてしまったのは恐ろしい限りです。さらに残念なことに、日本の木の家と思われている在来軸組工法も、そのほとんどは日本の木の家ではないと言えます。

今では国産材は、家づくりにおいて20%程度しか使われていません・在来軸組工法のほとん むく どは在来種の材木ではなく、海を渡ってきた外来種の材木で建てられています。しかも無垢の木は影を潜め、集成材という人工的な材料にどんどん変わっている現状です。


さらに太い材木も消え去り細い材ばかり。日本の木造住宅に、骨太の頼もしさは期待できなくなりました。当然、木の組み方も変わりました。ダイナミックで丈夫な木組みはなくなり、大量生産による貧弱なプレカットと金物に取って代わられました。

室内側に目を転じれば、それこそ眼を覆いたくなります。ビニールクロスに合板フローリング等とぺラペラな仕上げ、無垢の板や漆喰などの豊かさはなつかしい風景になってしまいました。在来軸組工法と言うといかにも日本の伝統を引き継いでいるようなイメージですが、実際は、外来工法と言ってもおかしくない状況です。


こういう変化を技術の進歩と表現する人もいるようですが、真筆にとらえれば濃密に積み上 げられた技が骨抜きにされ、軽薄に表面だけをつくろう浅はかな手法に堕落してしまった、という方が事実なのではないでしょうか。

建築的手法すなわちパッシブな方法での家づくりが本質にかなっていると、前項で触れまし たが、日本の国土において健康な家づくりをめざすのであれば、いの一番にくる建築的手法は、日本の「き」の家です。

湿気が多く、夏冬の寒暖差の厳しい風土においては、自国内で育った骨太の材料を使い、気の遠くなるような時間を経て育ってきた木の組み方で家の骨組みをする、
居住空間の大部分を占める床・壁・天井も国産の無垢の板そして漆喰などで仕上げるといったことが、日本の「き」の家の大前提になるのではないでしょうか。
しかしこういった自然の材料を生かして使用することはなかなか難しいことです。家の建て方や材料をすべて伝統的なものに戻せば問題はないのでしょうが、いくら国産の骨太な土台や はり 柱・梁また板材を使ったとしても現実には多くの材料や周辺の技術が大きく変わっています。

例えば、基礎は石場建てからコンクリートの布基礎に、茅の屋根はなくなり、壁も土や板からモルタルやサイディングに、そして断熱材も壁の中に入り、窓もアルミサッシに変わりました。


間取りも田の字から何LDKへと様変わりです。これらの変化をつぶさに見ると、すべてが湿気に対して弱くなってしまったという共通点を持っています。

吸放湿性能がなくなった、隙間風がなくなった、風通しが悪くなった、日射が奥までとどかないなど、知らず知らずに湿気の害をまねく建築工法になってしまいました。

国産の骨太材を生かすには、これらの現代工法の弱点をカバーする、プラスに変える工夫を建築的手法に加えてこそ可能になってきます。それを実現する方法を考えていきましょう。

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