柴と甲斐、子どもたちの臭いはこもらない?     

自然素材フォーム・自然素材リノベーションも

柴の子どもたちは前のマンションにも住んでいた。その前には、ポメラニアン、パピョン、アメリカンショートヘアの子どもたち四人との生活があった。

臭いも不思議なものですぐに慣れてしまう、伴に暮らしていると感じなくなってしまうが、それでも外出から帰ってドアを開けた瞬間、子どもたちの臭いを強く感じる。当然、来客には相当なものだった。何せ、子どもの人数が多い。尾山台では三人となったが、大きさが違う。

先代の子どもたちはせいぜい4㎏前後。今は、8㎏、10㎏、17㎏。もともと外飼いの日本犬。

設計段階では子どもたちの臭い対策をさんざん考えた。子どもたちの留守番場所である玄関の天井に脱臭機能もある熱交換型換気扇を付けるかどうか悩みに悩んだ。何といっても機械頼りは最後の最後に、がこの家のコンセプト、室内換気だって機械は使っていないのに。

でも、この臭いはどうする?


仮住まいでは、マイナスイオン空気清浄機を型時間付け放しにした。それで何とかしのげたが、付け忘れるとやはりこもっていた。空気清浄機を玄関に置く方法もあるが、何といっても邪魔であるし、コンセントからの電源が怖い、コードを子どもたちがよくかじる。犬の感電死はそう珍しいものではないと聞いていただけにその手はとれない。やはり天井扇か・・・とクルクルと考えは巡る。最後の最後に機械に頼ることは中止した。

結果は素晴らしい。臭いを意識しないのである。我々は当然として、頻繁に訪れる人たちが感じないのである。

「犬の臭いはどうですか?」と質問を向けてみて初めて「そういえば臭いませんね。不思議ですね」と異口同音の答えである。

尾山台の家では空気清浄機を2台使っている。それも手のひらに乗るほど小型でスマートなものである。1台は2階リビングの家具階段の途中、ここは子どもたちが上れない。もう1台は、子どもたちがケージで留守番の時は階段途中から玄関に向けて、開放される夜の時間は洗面室にと置き換えている。この空気清浄機が優れものと思えるが、実はそればかりではなかった。

特に1階の空気清浄機をよく付け忘れる。あるいは洗而室に置いたまま玄関スペースに持ってこない。そういえば今日も洗面室に置いたまま出かけてきた、子どもたちのいる玄関にはない。そして帰る、玄関を開ける。子どもたちの臭いは意識しないまま家の中。来客時も同様のことがよくある。窓は閉じてある。空気清浄機はない。子どもたちの臭いもない。

その答えは、もうお分かりであろう。建物や建具に使われた材料のおかげである。材料に脱臭消臭機能があり、それが想像以上にきちっと働いてくれた。

尾山台の家の内装は、漆喰、タイル、桧やサワラそしてタモなどの無垢の板である。建具や家具もタモやウォールナットの無垢材。それらの仕上げも亜麻仁油系の自然オイルと木の呼吸を妨げていない。タイルも磁器系と土系で土系は呼吸をしている。室内ブラインドは紙系、寝室のカーテンは布である。これらの材料で呼吸しないものは磁器系タイルのみ。

こうして見ると尾山台の家では、天井・壁・床、ドアや引戸などの建具、ブラインドやカーテンが湿気だけではなくいろいろな臭いを調整している。

特に大きな役割を果たしているのが先に述べたように漆喰である。まず面積的に大きい。すべての天井が漆喰で塗り込められ、壁もほとんどが漆喰である。しかも1階はきずりといって昔ながらの木の下地に塗られているため2㎝程度の厚塗りである。

漆喰はご承知のように、吸放湿性に優れているがそればかりではなく防カビ性や抗菌性を昔から知られている。不燃建材であり、今日的話題でCO2吸収、ホルムアルデヒド吸着分解などもうたわれ、その多機能な性能が見直し始められている。

特筆すべきはその消臭性。当然、設計時に自然素材の持つ湿気や臭いなどの吸着・脱着機能を期待していたが、臭いに関してはそれ以上の効果を発揮している。

わが家の子どもたちの室内での暴れようは半端ではないし、散歩以外はずっと在宅である。それでいて臭いを意識しない、感じないのであるから驚きといえる。

吸着機能は面積にもよる。広い面積が空気に触れていることが重要なポイントの一つ。わが家の玄関は6畳余り。天井と壁の上部は漆喰塗り。玄関収納の扉は天井までのタモ無垢材、収納、内部の天井・壁も漆喰塗り。階段スペースとは空間的につながり分断はされていない。

そのまま2階の空間につながる。そこは同様に漆喰の天井と壁であり、床は栗無垢材、ロフト下の天井はサワラ無垢材、キッチンの床は土系タイル、ロフトは本畳と呼吸する材料のオンパレードである。

しかも、壁の中や床下・小屋空間には一年中空気の流れがあるPAC住宅。その見えない所の空気の流れも、これらの機能を裏側から助けている。

入居以来、夏を過ごし冬を生活しているが、これまでのマンションや仮住まいとは違い子どもたちの臭いに悩まされることはなくなった。その後、玄関の空気清浄機は撤去されたが、さわやかさに何の変化もなく、快適であり続けている。尾山台の家は室内で動物と暮らしたい人にとっての朗報でもある。


若林礼子 (2008.9故人となりました)
本質を暮らす贅沢な家 より

自然素材でフォーム・自然素材でリノベーションも

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